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一般社団法人の組織と設立

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 前回の記事では設立に関する一般社団法人の一般財団法人及びNPO法人との違い、並びに一般社団法人に課される税金について解説した。本記事では一般社団法人に設置される機関、及び一般社団法人の設立に必要な定款について説明します。

一般社団法人の機関

社員総会(必置)
 社員総会は、一般社団法人の組織、運営、及び管理等について決議することができます。理事会が設置されていない一般社団法人では社員総会は、一般社団法人法に規定されている事項並びに一般社団法人の組織、運営、管理その他の一般社団法人に関する一切の事項について決議することができます。理事会が設置されている一般社団法人では社員総会は、一般社団法人法に規定されている事項及び定款で定めた事項について決議することができます。社員総会を招集する場合は、理事(理事会がある場合は理事会)が社員総会の日時、場所、社員総会の目的等を決定し、理事が招集します。

理事(必置)
 理事は、一般社団法人の業務を執行する社員であり、理事会が設置されていない一般社団法人では理事は、定款に別段の定めをしている場合を除いて一般社団法人の業務執行権限を有します。理事会が設置されている一般社団法人では理事会が一般社団法人の業務執行の意思決定を行い、代表理事又は業務執行理事が業務を執行し、それ以外の理事は業務を執行しません。理事は1人以上を必要としますが、一般社団法人の形態によってはそれ以上の員数が必要です。

理事の員数

一般社団法人の形態員数
理事会設置型3人
非営利型3人
共益活動型3人

理事会(任意)
 定款で定めることにより一般社団法人に理事会を設置することができます。

監事(任意)
 定款で定めることにより一般社団法人に監事を設置することができます。 一般社団法人に理事会又は会計監査人を設置する場合には、監事の設置が必要です。

会計監査人(任意)
 定款で定めることにより一般社団法人に会計監査人を設置することができます。貸借対照表の負債の合計額が200億円以上の一般社団法人の場合には、会計監査人の設置が必要です。

一般社団法人役員の任期

役員任期
理事選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで
監事選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで
会計監査人選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで

基金

 一般社団法人の基金制度は一般社団法人の活動資金を調達するための制度であり、一般社団法人は、基金の拠出者の募集、基金の拠出者の権利、及び基金の返還の手続を定款に定めることにより基金を引き受ける者を募集することができます。

 基金を募集する場合、その都度、基金の拠出を行おうとする者に対して以下の募集事項を通知しなくてはならず、募集事項の決定には社員全員の同意が必要になります。

  • 募集にかかる基金の総額
  • 金銭以外の財産を拠出の目的とするときはその旨、並びに当該財産の内容及びその価額
  • 基金の拠出にかかる金銭の払込み又は金銭以外の財産の給付の期日又はその期間

 基金を返還する場合、その返還に係る債権には利息を付けることができず、また、基金を返還するには定時社員総会の決議を要します。

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