2026年4月1日以降、シンガポール・チャンギ国際空港における輸入検疫が変わります

ペットビジネスを始める前に読む話

ラブラドール ペット法務
この記事は約30分で読めます。

 ペットビジネスは、動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)によって規制管理されており、法律上は動物取扱業と呼ばれています。動物愛護管理法の規定により、動物取扱業を営もうとする者は、事業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事に対して動物取扱業の登録又は届出を行わなければなりません。

 この記事は、主に動物愛護管理法の内容を中心に、動物取扱業の登録又は届出の手続を紹介します。


ペットビジネスを始めるにあたって、まず押さえておきたいのが「動物取扱業」という制度そのものです。この制度を理解しておくことで、自分の事業がどの区分に該当し、どのような手続や基準が求められるのかが明確になります。

第一部:動物取扱業の制度と開業前に確認すべき事項

動物取扱業の対象と区分

規制対象となる動物:哺乳類、鳥類、爬虫類

 ただし、畜産農業に係るもの、試験研究用、生物学的製剤の製造などのために飼養・保管されているものは除く。ミニブタ、ポニー、及びヤギはペットであっても家畜に含まれるため、これらの動物を取り扱うには家畜商免許が必要になる。

動物取扱業の区分:

 動物取扱業は、その事業活動が営利活動であるか又は非営利活動であるかによって第一種動物取扱業と第二種動物取扱業に分かれる。

  • 事業活動が営利活動のとき  ⇒ 第一種動物取扱業の登録
  • 事業活動が非営利活動のとき ⇒ 第二種動物取扱業の届出

動物取扱業の対象となる業態

種別該当する業者の例
販売業ペットの販売業者、ブリーダー
保管業ペットホテル、トリミングサロン、ペットシッター
貸出業ペットレンタル、ペットタレント・モデルの派遣業、繁殖用の動物派遣業
訓練業動物の訓練・調教業者
展示業動物園、水族館、サーカス、乗馬施設、動物カフェ
競りあっせん業会場を設けてのペットオークション業者
譲受飼養業老犬ホーム、老猫ホーム

事業開始前に必要な確認

内容:事業所を設置する市区町村の担当課(都市計画課、建築指導課など)に対し、具体的な動物取扱業の内容を説明し、その事業所の予定所在地においてその事業が可能であるか事前確認する

理由:市街地は、都市計画法に基づき、土地の利用目的に応じて地域地区等によって区分され、建築基準法や条例による規制も併せて受けているため。

第一種動物取扱業の登録要件

 第一種動物取扱業の登録には、基本的に人的要件および物的要件を満たす必要がある。

人的要件
  • 第一種動物取扱業の事業者
  • 事業所ごとに設置する一名以上の常勤の動物取扱責任者1
  • 事業所ごとに設置する一名以上の重要事項の説明等をする職員2
  • 事業所外に設置する一名以上の重要事項の説明等をする職員(該当する場合)
  • 動物の飼養・保管に従事する職員(該当する場合)

第一種動物取扱業事業者の要件

 事業者は登録を申請する者であり、欠格要件に該当していないことが求めらる。

  • 1. 精神の機能の障害によりその業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
  • 2. 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 3. 動物愛護管理法の規定により登録を取り消され、その処分のあつた日から5年を経過しない者
  • 4. 第一種動物取扱業者で法人であるものが動物愛護管理法の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあつた日前30日以内にその第一種動物取扱業者の役員であつた者でその処分のあつた日から5年を経過しないもの
  • 5. 動物愛護管理法の規定により業務の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
  • 5の2. 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しない者
  • 6. 動物愛護管理法の規定、化製場等に関する法律の規定、外国為替及び外国貿易法の規定、狂犬病予防法の規定、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の規定、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の規定又は特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しない者
  • 7. 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員又は暴力団員でなくなつた日から5年を経過しない者
  • 7の2. 第一種動物取扱業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者として環境省令で定める者
  • 8. 法人であつて、その役員又はその法人の事業所の業務を統括する使用人のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの
  • 9. 個人であつて、その個人の事業所の業務を統括する使用人のうちに第1号から第7号の2までのいずれかに該当する者があるもの

 第7号の2の「環境省令で定める者」とは、(1)登録の取り消し処分の通知日から実際の処分日等までの間に動物取扱業の廃業等の届出を出した者であってその届出の日から5年を経過しない者、又は(2)登録の取り消し処分の通知日から実際の処分日等までの間に動物取扱業の廃業等の届出を出した法人の役員であった者であってその通知の30日前から廃業日までその法人の役員であり、その届出の日から5年を経過しない者のことをいう。

動物取扱責任者の要件(法第22条)

 動物取扱責任者は、業務の適正な実施のため、十分な技術的能力及び専門的な知識経験を有する業務従事者のうちから選任する。

以下の要件1及び要件2を満たすこと。

  1.  次に掲げる要件のいずれかに該当すること。
    • イ 獣医師の免許を取得している者である。
    • ロ 愛玩動物看護師の免許を取得している者である。
    • ハ 営もうとする第一種動物取扱業の種別ごとに半年間以上の常勤の職員としての実務経験又は取り扱おうとする動物の種類ごとに実務経験と同等と認められる一年間以上の飼養に従事した経験があり、かつ、営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術について一年間以上教育する学校その他の教育機関を卒業している。
    • ニ 営もうとする第一種動物取扱業の種別ごとに半年間以上の常勤の職員としての実務経験又は取り扱おうとする動物の種類ごとに実務経験と同等と認められる一年間以上の飼養に従事した経験があり、かつ、公平性及び専門性を持った団体が行う客観的な試験によって、営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術を習得していることの証明を得ている。
  2.  事業所の動物取扱責任者以外のすべての職員に対し、動物取扱責任者研修において得た知識及び技術に関する指導を行う能力を有すること。

 動物取扱責任者は、欠格要件第1号から第7号の2まで該当していないこと。

動物取扱責任者研修:

 動物取扱責任者は、都道府県知事が行う動物取扱責任者研修を受講することにより、正式に動物取扱責任者になる。

重要事項の説明等をする職員の要件

 事業所の内外で重要事項の説明等をする職員は、次に掲げる要件のいずれかに該当していなければならない。

  1.  営もうとする第一種動物取扱業の種別ごとに半年間以上の常勤の職員としての実務経験があること
  2.  営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術について一年間以上教育する学校その他の教育機関を卒業していること
  3.  公平性及び専門性を持った団体が行う客観的な試験によって、営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術を習得していることの証明を得ていること

動物の飼養・保管に従事する職員の人数(基準省令第2条第2号)

 動物の飼養・保管に従事する職員の人数は、第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令(以下、「基準省令」)の規定を満たす人数でなくてはならない。

動物取扱業者が飼養又は保管をする動物の種類及び数:飼養施設の構造・規模、動物の飼養・保管に当たる職員数に見合ったものとする。

 したがって、飼養・保管する動物の頭数から、動物の飼養・保管に従事する職員の人数が決まる。

飼養・保管する犬猫の頭数の上限

1人の職員が飼養又は保管することができる犬猫の頭数の上限:

  • 犬20頭(繁殖の用に供する犬については15頭)
  • 猫30頭(繁殖の用に供する猫については25頭)

犬と猫の両方を飼養又は保管する場合の犬猫の頭数の上限:基準省令内の別表において具体的に定められている。

物的要件

土地・建物の使用権原(施行規則第2条第4項第3号及び第3条第1項第1号)

 第一種動物取扱業者は、事業所・飼養施設がある土地・建物について、事業の実施に必要な権原を有していなければならない。

飼養施設の基準(法第12条第1項)

 飼養施設を設置する場合には、環境省令で定める飼養施設の構造、規模及び管理に関する基準に従う。

  1.  飼養施設は、次のイからワまでに掲げる設備等を備えていること。
    • イ ケージ等(動物の飼養又は保管のために使用するおり、かご、水槽等の設備をいう)
    • ロ 照明設備(営業時間が日中のみである等当該設備の必要のない飼養施設を除く)
    • ハ 給水設備
    • ニ 排水設備
    • ホ 洗浄設備(飼養施設、設備、動物等を洗浄するための洗浄槽等をいう)
    • ヘ 消毒設備(飼養施設、設備等を消毒するための消毒薬噴霧装置等をいう)
    • ト 汚物、残さ等の廃棄物の集積設備
    • チ 動物の死体の一時保管場所
    • リ 餌の保管設備
    • ヌ 清掃設備
    • ル 空調設備(屋外施設を除く)
    • ヲ 遮光のため又は風雨を遮るための設備(ケージ等がすべて屋内にある等当該設備の必要のない場合を除く)
    • ワ 訓練場(飼養施設において訓練を行う訓練業を営もうとする者に限る)
  2.  ねずみ、はえ、蚊、のみその他の衛生動物が侵入するおそれがある場合にあっては、その侵入を防止できる構造であること。
  3.  床、内壁、天井及び附属設備は、清掃が容易である等衛生状態の維持及び管理がしやすい構造であること。
  4.  飼養又は保管をする動物の種類、習性、運動能力、数等に応じて、その逸走を防止することができる構造及び強度であること。
  5.  飼養施設及びこれに備える設備等は、事業の実施に必要な規模であること。
  6.  飼養施設は、動物の飼養又は保管に係る作業の実施に必要な空間を確保していること。
  7.  飼養施設に備えるケージ等は、次に掲げるとおりであること。
    • イ 耐水性がないため洗浄が容易でない等衛生管理上支障がある材質を用いていないこと。
    • ロ 底面は、ふん尿等が漏えいしない構造であること。
    • ハ 側面又は天井は、常時、通気が確保され、かつ、ケージ等の内部を外部から見通すことのできる構造であること。ただし、当該飼養又は保管に係る動物が傷病動物である等特別の事情がある場合には、この限りでない。
    • ニ 飼養施設の床等に確実に固定する等、衝撃による転倒を防止するための措置が講じられていること。
    • ホ 動物によって容易に損壊されない構造及び強度であること。
  8.  構造及び規模が取り扱う動物の種類及び数にかんがみ著しく不適切なものでないこと。
  9.  犬又は猫の飼養施設は、前各号に掲げるもののほか、基準省令第二条第一号に定める飼養施設の管理、飼養施設に備える設備の構造及び規模並びに当該設備の管理に関する事項に適合するものであること。
  10.  犬又は猫の飼養施設は、他の場所から区分する等の夜間(午後8時から午前8時までの間をいう)に当該施設に顧客、見学者等を立ち入らせないための措置が講じられていること(販売業、貸出業又は展示業を営もうとする者であって夜間に営業しようとする者に限る)。ただし、特定成猫(次のいずれにも該当する猫をいう)の飼養施設については、夜間のうち展示を行わない間に当該措置が講じられていること(販売業、貸出業又は展示業を営もうとする者であって夜間のうち特定成猫の展示を行わない間に営業しようとする者に限る)。
    • イ 生後一年以上であること
    • ロ 午後8時から午後10時までの間に展示される場合には、休息できる設備に自由に移動できる状態で展示されていること

第9号の「基準省令第二条第一号に定める飼養施設の管理、飼養施設に備える設備の構造及び規模並びに当該設備の管理に関する事項」には、以下の事項が含まれる。

  1.  飼養施設の管理方法に関する事項
  2.  飼養施設に備える設備の構造及び規模等に関する事項
  3.  飼養施設に備える設備の管理方法に関する事項
財産的要件

 第一種動物取扱業の登録に必要な財産的要件はない。しかしながら、動物取扱業の開業前に事業に必要な金銭を用意しておくことは、動物愛護管理法の趣旨に基づいて事業を運営するためにも重要である。

登録の有効期間(法第13条)

登録有効期間:5年

 引き続き動物取扱業の営業を望む者は、登録の更新をしなければならない。

標識の掲示(法第18条)

 登録を受けた第一種動物取扱業者は、事業所ごとに標識を掲示する。

標示の場所:公衆の見やすい場所

標示の内容:施行規則第7条に規定

第二種動物取扱業の届出要件

第二種動物取扱業の対象となる活動

 非営利性の動物の取扱いのうち、飼養施設を有し、環境省令で定める数以上の動物の取扱いを業として行う活動は、第二種動物取扱業の届出の対象である(法第24条の2の2)。

飼養する動物の数と届出の関係

 非営利で「環境省令で定める数」に満たない数の動物を飼養する事業者は、第二種動物取扱業の届出をする必要はない。

 「環境省令で定める数」は、以下の表に示すように、動物種によって異なる。

環境省令で定める数(施行規則第10条の5第2項)

類別動物例頭数
大型動物牛、馬、豚、ダチョウ又はこれらと同等以上のサイズの哺乳類若しくは鳥類及び特定動物*
(全長約1m以上)
3
中型動物犬、猫又は大型動物以下でこれらと同等以上のサイズの哺乳類、鳥類若しくは爬虫類
(全長約50cm~1m以上)
10
小型動物大型動物及び中型動物以外の哺乳類、鳥類又は爬虫類
(全長約50cm以下)
50
大型動物と中型動物の合計10
大型動物~小型動物の合計50

* 特定動物とは、動物愛護管理法の規定に基づいて、人の生命、身体又は財産に危害を加える恐れがある動物として政令で定められる動物種のことをいう。

 第二種動物取扱業の届出には、基本的に人的要件および物的要件を満たす必要がある。

人的要件

 動物愛護管理法で規定されている第二種動物取扱業に必要な人員は、当該第二種動物取扱業の事業者のみである。

 しかしながら、動物取扱業務の責任者や重要事項の説明担当者を職員の中から選任することは、法で否定されているものではない。

 また、動物の飼養・保管に従事する職員は、「基準省令」の規定を満たす人数であることが求められる(基準省令第3条第2号)。

物的要件

土地・建物の使用権原(施行規則第10条の6第4項第2号)

 第二種動物取扱業者は、事業所・飼養施設がある土地・建物について、事業の実施に必要な権原を有していなければならない。

飼養施設の基準(施行規則第10条の5第1項)

  • 人の居住の用に供する部分と区分できる施設であること。ただし、委託を受け、環境省令で定める数を超えない頭数の動物を一時的に飼養・保管する場合ではこの限りではない。
  • 基準省令第3条第1号ロの規定を満たすものであること。
  • 設置が義務である設備
    • イ ケージ等
    • ロ 給水設備
    • ハ 消毒設備
    • ニ 餌の保管設備
    • ホ 清掃設備
    • ヘ 遮光のため又は風雨を遮るための設備
    • ト 訓練場(飼養施設において訓練を行う訓練業を行おうとする者に限る)
  • 設置が努力義務である設備
    • チ 排水設備
    • リ 洗浄設備
    • ヌ 汚物、残さ等の廃棄物の集積設備
    • ル 空調設備(屋外設備を除く。)
財産的要件

 動物取扱業の開業前に事業に必要な金銭を用意しておくことは、動物愛護管理法の趣旨に基づいて事業を行うためにも重要である。


動物取扱業の制度を理解したら、次に必要となるのが実際の登録・届出の手続きです。ここでは、第一種・第二種それぞれの申請書類や提出先、注意点など、開業に直結する実務的な流れを整理します。

第二部:動物取扱業の登録・届出に関する手続

第一種動物取扱業の登録申請手続

申請先:各事業所の所在地である都道府県(所在地が政令指定都市である場合にはその市)3
提出物:(東京都の場合を例として紹介します)

  1.  第一種動物取扱業登録申請書(1種別ごとに1枚の申請書が必要)
  2.  第一種動物取扱業の実施の方法(販売業・貸出業の場合)
  3.  犬猫等健康安全計画(飼養施設を設けて犬猫等の販売を行う場合)
  4.  登録申請者及び各事業所の動物取扱責任者(業務統括責任者)が動物愛護管理法第12条第1項第1号から第7号の2まで(欠格要件)に該当しないことを示す書類
  5.  飼養施設の平面図
  6.  ケージ等の規模を示す平面図・立体図(犬又は猫の飼養又は保管を行う場合)
  7.  飼養施設の付近の見取図(該当する場合)
  8.  権原を証明する書類(事業所・飼養施設がある土地・建物について、事業の実施に必要な権原を有している証明)
  9.  動物取扱責任者研修修了証のコピー
  10.  法人の登記事項証明書
  11.  役員の住所氏名一覧

(第10号と第11号の書類は、事業者が法人の場合に必要な書類である。)

申請手数料:第一種動物取扱業の登録には手数料の納付が必要である。

提出物の内容

 動物愛護管理法に規定されている登録申請書の記載事項には以下の事項がある。

  1.  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名
  2.  事業所の名称及び所在地
  3.  事業所ごとに置かれる動物取扱責任者の氏名
  4.  その営もうとする第一種動物取扱業の種別(販売、保管、貸出し、訓練、展示、競りあっせん、又は譲受飼養)並びにその種別に応じた業務の内容及び実施の方法
  5.  主として取り扱う動物の種類及び数
  6.  動物の飼養又は保管のための施設(「飼養施設」)を設置しているときは、次に掲げる事項
    • イ 飼養施設の所在地
    • ロ 飼養施設の構造及び規模
    • ハ 飼養施設の管理の方法
  7.  その他環境省令で定める事項
  8.  販売の用に供する犬猫等の繁殖を行うか否かの別(犬猫等の販売業に該当する場合)

第7号の環境省令で定める事項(施行規則第2条第4項)

  1.  営業の開始年月日
  2.  法人にあっては、役員の氏名及び住所
  3.  事業所及び飼養施設の土地及び建物について事業の実施に必要な権原を有する事実
  4.  事業所以外の場所において、顧客に対し適正な動物の飼養及び保管の方法等に係る重要事項を説明し、又は動物を取り扱う職員の氏名
  5.  事業所ごとに配置される重要事項の説明等をする職員
  6.  事業所に配置される職員の最低数
  7.  営業時間
提出書類に係る重要事項

営業時間(施行規則第2条第4項関係)

営業時間:午前8時~午後8時

例外:特定成猫の展示を行う場合にあっては、営業終了時間は午後8時~午後10時の間でもよい。ただし、同一の特定成猫の12時間を超える展示は禁止4

特定成猫とは
 下記のいずれをも満たす猫を特定成猫と呼ぶ。
1.生後一年以上であること。
2.午後8時から午後10時までの間に展示される場合には、休息できる設備に自由に移動できる状態で展示されていること。

第一種動物取扱業の実施の方法(施行規則第3条第2号・第3号)

 動物販売業・貸出業を営む場合に提出する第一種動物取扱業の実施の方法は、基準省令の規定に準拠するように記載する。

  • 販売業の場合 ⇒ 第2条第4号チ及び第7号ロ~ヘの規定
  • 貸出業の場合 ⇒ 第2条第7号ハ、ニ、ト、リの規定

犬猫等健康安全計画(法第10条第3項第2号・施行規則第2条の2)

 犬猫等健康安全計画は、犬や猫を販売する犬猫等販売業を営む場合に提出する。

  • 販売の用に供する幼齢の犬猫等の健康及び安全を確保するための体制の整備
  • 販売の用に供することが困難になった犬猫等の取扱い
  • 幼齢の犬猫等の健康及び安全の保持に配慮した飼養、保管、繁殖及び展示の方法

飼養施設の平面図(施行規則第2条第2項第4号)

 飼養施設の平面図には、設備要件の第1号イからワまでに挙げた設備等の配置が明らかにされていなければならない。

その他

 飼養施設に設置するケージ等の構造及び規模とケージ等に入れる動物の種類及び数との関係が基準省令により決められているため(基準省令第2条第7号ル)、ケージ等の規模を示す平面図・立体図の提出が必要になる場合がある。

登録の拒否(法第12条第1項)

 次の各号のいずれかに該当する場合、都道府県知事は第一種動物取扱業の登録を拒否する。

  1.  登録を受けようとする者が欠格要件のいずれかに該当するとき
  2.  営もうとする第一種動物取扱業の種別に応じた業務の内容及び実施の方法が動物の健康安全の保持その他動物の適正な取扱いを確保するために必要な基準に適合していないと認めるとき
  3.  飼養施設の構造、規模及び管理方法が基準に適合していないと認めるとき
  4.  犬猫等販売業を営む場合にあっては、犬猫等健康安全計画が幼齢の犬猫等の健康安全の確保並びに犬猫等の終生飼養の確保を図るために必要な基準に適合していないと認めるとき
  5.  申請書又は添付書類のうちの重要事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けているとき

第二種動物取扱業の届出手続

届出先:各事業所の所在地である都道府県(所在地が政令指定都市である場合にはその市)5
提出物:(東京都の場合を例として紹介します)

  1.  第二種動物取扱業届出書(1種別ごとに1枚の申請書が必要)
  2.  第二種動物取扱業の実施の方法(譲渡し・貸出の場合)
  3.  飼養施設の平面図
  4.  ケージ等の規模を示す平面図・立体図(犬又は猫の飼養又は保管を行う場合)
  5.  飼養施設の付近の見取図(該当する場合)
  6.  権原を証明する書類(事業所・飼養施設がある土地・建物について、事業の実施に必要な権原を有している証明)
  7.  法人の登記事項証明書

(第7号の書類は、事業者が法人の場合に必要な書類である。)

提出物の内容

 動物愛護管理法に規定されている届出書の記載事項には以下の事項がある。

  1.  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名
  2.  飼養施設の所在地
  3.  その行おうとする第二種動物取扱業の種別(譲渡し、保管、貸出し、訓練、展示又はその他の取扱い)並びにその種別に応じた業務の内容及び実施の方法
  4.  主として取り扱う動物の種類及び数
  5.  飼養施設の構造及び規模
  6.  飼養施設の管理の方法
  7.  その他環境省令で定める事項

第7号の環境省令で定める事項(施行規則第10条の6第4項)

  1.  事業の開始年月日
  2.  飼養施設の土地及び建物について事業の実施に必要な権原を有する事実
提出書類に係る重要事項

第二種動物取扱業の実施の方法

 譲渡し・貸出を行う場合に提出する第二種動物取扱業の実施の方法は、基準省令の規定に準拠するように記載する。

  • 譲渡しの場合 ⇒ 第3条第7号ロの規定
  • 貸出の場合  ⇒ 第3条第7号ハの規定

飼養施設の平面図(施行規則第10条の6第2項第2号)

 飼養施設の平面図には、設備要件のイからルまで(ただし、チからルまでは該当する場合)に挙げた設備等の配置が明らかにされていなければならない。

その他

 飼養施設に設置するケージ等の構造及び規模とケージ等に入れる動物の種類及び数との関係が基準省令により決められているため(基準省令第3条第7号ホ)、ケージ等の規模を示す平面図・立体図の提出が必要になる場合がある。


登録や届出が完了した後も、動物取扱業者には日常的に果たすべき義務や、状況に応じて行うべき手続があります。事業を適正に運営し、行政からの指導や処分を避けるためにも、これらの義務を正しく理解しておくことが重要です。

第三部:動物取扱業者が行うべき手続と業務上の義務

 以下、動物取扱業者の事業所が政令指定都市に在る場合には、都道府県又は知事は政令指定都市又は市長にそれぞれ読み替えてください。

登録・届出後の各種手続

第一種動物取扱業の変更の届出(法第14条関係)

 第一種動物取扱業者は、次の場合において、あらかじめ都道府県知事に対して変更の届出を行う。

  1.  第一種動物取扱業の種別並びにその種別に応じた業務の内容及び実施の方法を変更するとき
  2.  販売の用に供する犬猫等の繁殖を行うか否かの別を変更するとき
  3.  飼養施設を設置するとき
  4.  犬猫等販売業を営もうとするとき

 ただし、上の第1号と第2号の変更が軽微であるときは、事前ではなく事後に都道府県知事に対して変更の届出を行う。

  1.  飼養施設の床面積の増大であって、その増大した部分の床面積が登録時に申告した飼養施設の床面積の30%未満である変更
  2.  飼養施設の各設備が占める床面積の、設備の増設又は設備の配置変更による変更であって、その増大した部分の床面積が登録時に申告した飼養施設の床面積の30%未満である変更
  3.  照明設備又は遮光若しくは風雨の遮断のための設備の増設及び配置の変更
  4.  飼養施設の各設備の変更であって、既存の設備と同等以上の設備への変更
  5.  飼養施設の管理の方法の変更
  6.  営業時間の変更であって、その変更に係る部分の営業時間が夜間に含まれないような変更

変更後30日以内の届出

  • 軽微変更の場合
  • 登録申請書の記載事項の第1号から第7号まで(第4号を除く)の変更の場合
  • 犬猫等健康安全計画に係る事項の変更の場合

停止後30日以内の届出(第3項)

  • 犬猫等販売業の営業を停止したとき

第二種動物取扱業の変更の届出(法第24条の3関係)

 第二種動物取扱業者は、次の場合において、あらかじめ都道府県知事に対して変更の届出を行う。

  1.  第二種動物取扱業の種別並びにその種別に応じた業務の内容及び実施の方法を変更するとき
  2.  主として取り扱う動物の種類及び数を変更するとき
  3.  飼養施設の構造及び規模を変更するとき
  4.  飼養施設の管理の方法を変更するとき
  5.  事業の開始年月日を変更するとき
  6.  飼養施設の土地及び建物について事業の実施に必要な権原を有する事実を変更するとき

 ただし、これらの変更が軽微であるときは、事前ではなく事後に都道府県知事に対して変更の届出を行う。

  1.  主として取り扱う動物の種類及び数の減少であって、第二種動物取扱業者が取り扱うべき各種動物について規定される一定数を下回らない変更
  2.  飼養施設の床面積の増大であって、その増大した部分の床面積が届出時に申告した飼養施設の床面積の30%未満である変更
  3.  飼養施設の設備等に係る変更であって、当該設備等の増設及び配置の変更並びに現在の設備等と同等以上の機能を有する設備等への改設である変更

変更後30日以内の届出

登録の更新(法第13条関係)

 第一種動物取扱業の登録期間満了後も継続を望む者は、事業所の所在地の都道府県に対して登録更新手続をする必要がある。

 更新の申請は、従前の登録の有効期限の2か月前から可能である(施行規則第4条第1項)。

廃業等の届出

第一種動物取扱業の廃業届(法第16条)

届出の事由:第一種動物取扱業者が下表のいずれかに該当することになったとき

届出者:下表に掲げる所定の者

届出先:都道府県知事

届出期限:下表のいずれかに該当することになった日から30日以内

類型内容届出者
1死亡第一種動物取扱業者の相続人
2合併による法人の消滅消滅した法人の代表だった者
3破産手続開始による法人の解散破産管財人
4その他の理由による法人の消滅解散清算人
5第一種動物取扱業の廃業第一種動物取扱業者であった者

第二種動物取扱業の廃業届(法第24条の4)

届出の事由:第二種動物取扱業者がその事業を廃止するとき

届出先:都道府県知事

届出期限:事業廃止の日から30日以内

遵守すべき基準と日常の管理

 動物愛護管理法は、業務の適正な実施のため、以下に掲げる義務を規定する。

基準遵守の義務(法第21条)

 動物取扱業者は、環境省令で定める基準を遵守する義務がある。

目的:動物の健康安全を確保し、生活環境の保全上の支障を防止するため

環境省令で定められる基準:

  1.  飼養施設の管理、飼養施設に備える設備の構造及び規模並びに当該設備の管理に関する基準
  2.  動物の飼養又は保管に従事する従業者の員数に関する基準
  3.  動物の飼養又は保管をする環境の管理に関する基準
  4.  動物の疾病等に係る措置に関する基準
  5.  動物の展示又は輸送の方法に関する基準
  6.  動物を繁殖の用に供することができる回数、繁殖の用に供することができる動物の選定その他の動物の繁殖の方法に関する基準
  7.  その他動物の愛護及び適正な飼養に関し必要な基準

条例による規定:

 都道府県は、自然的及び社会的条件から必要が認められるときは、環境省令で定める基準に代えて、独自の基準を定めることもできる。

感染性疾病の予防(法第21条の2、基準省令第2条第4号、第3条第4号)

 第一種動物取扱業者・第二種動物取扱業者は、感染性疾病の予防に必要な以下の措置の実施に努力する

  1.  取り扱う動物の健康状態の日常的な確認
  2.  必要に応じた獣医師による診察の実施
  3.  その他の感染性の疾病の予防のために必要な措置の実施

幼齢の犬又は猫に係る販売等の制限

引渡し・展示の制限(法第22条の5)

制限の対象:出生後56日を経過していない犬猫

制限の内容:犬猫等販売業者(販売の用に供する犬又は猫のブリーダーに限る)は、販売又は販売の用に供するために引渡し・展示をしてはならない。

販売・譲渡しの対象となる動物の制限(基準省令第2条第7号ロ及び第3条第7号ネ(1))

制限の対象となる動物:

  • 販売業者が販売する動物(哺乳類動物に限る)
  • 譲渡業者が譲渡する動物(哺乳類動物に限る)

制限の内容:販売・譲渡しの対象となる動物は、離乳等を終えて、成体が食べる餌と同様の餌を自力で食べることができるようになった動物に限られる。

犬猫等健康安全計画の遵守(法第22条の2)

 犬猫等販売業者は、その犬猫等健康安全計画に従って業務を行わなければならない。

獣医師等との連携(法第22条の3、第2条第4号・第6号、第3条第4号・第6号)

獣医師等との連携の確保

目的:飼養又は保管する犬猫等の健康安全を確保するため

内容:犬猫等販売業者は、獣医師等との適切な連携を確保する。

獣医師等との連携の基準

  • 第2条第4号ハ及び第3条第4号イ(3):一年以上継続して飼養又は保管を行う犬又は猫については毎年一回以上獣医師による健康診断を受けさせること。
  • 第2条第4号ホ及び第3条第4号イ(4):病気の予防のために必要に応じてワクチン接種を行うこと。
  • 第2条第4号ヘ及び第3条第4号イ(5):動物が病気になったり怪我をしたりしたときには速やかに必要な処置を行い、場合によっては獣医師の診察を受けさせること。
  • 第2条第6号ト及び第3条第6号ホ:犬又は猫を繁殖させる場合には必要に応じて獣医師等による診療を受けさせること。
  • 第2条第6号チ及び第3条第6号ヘ:帝王切開を行う場合にあっては獣医師に行わせること。

適用範囲:第一種・第二種動物取扱業

終生飼養の確保(法第22条の4)

 犬猫等販売業者は、やむを得ない場合を除き、販売の用に供することが困難になった犬猫等についても、引き続き、当該犬猫等の終生飼養の確保を図らなければならない。

動物の取扱いが困難になったとき(法第21条の3)

 動物取扱業の廃止等によって飼養又は保管の継続が困難になった動物が生じた場合には、その動物の譲渡し等によって生存の機会を与えるよう努力する

適用範囲:第一種・第二種動物取扱業

情報提供の方法等

第一種動物取扱業者の場合(法第21条の4及び施行規則第8条の2第2項)

犬、猫その他の哺乳類、鳥類又は爬虫類に属する動物の販売業者の場合

情報を提供する者:動物販売業者である第一種動物取扱業者

情報を提供される者:当該動物の購入を希望する者

情報提供の場所:当該第一種動物取扱業者の事業所

情報提供の方法:当該販売に係る動物の現在の状態を見せるとともに、対面により書面又は電磁的記録を用いてあらかじめ情報提供する

提供情報の内容(基準省令第2条第7号ホ)

  1.  品種等の名称
  2.  性成熟時の標準体重、標準体長その他の体の大きさに係る情報
  3.  平均寿命その他の飼養期間に係る情報
  4.  飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模
  5.  適切な給餌及び給水の方法
  6.  適切な運動及び休養の方法
  7.  主な人と動物の共通感染症その他の当該動物がかかるおそれの高い疾病の種類及びその予防方法
  8.  不妊又は去勢の措置の方法及びその費用(哺乳類に属する動物に限る。)
  9.  前号に掲げるもののほかみだりな繁殖を制限するための措置(不妊又は去勢の措置を不可逆的な方法により実施している場合を除く。)
  10.  遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内容
  11.  性別の判定結果
  12.  生年月日(輸入等をされた動物であって、生年月日が明らかでない場合にあっては、推定される生年月日及び輸入年月日等)
  13.  不妊又は去勢の措置の実施状況(哺乳類に属する動物に限る。)
  14.  繁殖を行った者の氏名又は名称及び登録番号又は所在地(輸入された動物であって、繁殖を行った者が明らかでない場合にあっては当該動物を輸出した者の氏名又は名称及び所在地、譲渡された動物であって、繁殖を行った者が明らかでない場合にあっては当該動物を譲渡した者の氏名又は名称及び所在地)
  15.  所有者の氏名(自己の所有しない動物を販売しようとする場合に限る。)
  16.  当該動物の病歴、ワクチンの接種状況等
  17.  当該動物の親及び同腹子に係る遺伝性疾患の発生状況(哺乳類に属する動物に限り、かつ、関係者からの聴取り等によっても知ることが困難であるものを除く。)
  18.  前各号に掲げるもののほか、当該動物の適正な飼養又は保管に必要な事項

 販売業者がする情報提供の方法に関し、細則がさらに基準省令において定められている(基準省令第2条第7号ホ、ヘ及びフ)。

動物の貸出業者の場合

情報提供の方法:貸出しをしようとする動物の生理、生態、習性等に合致した適正な飼養又は保管が行われるように、あらかじめ情報提供する。

提供情報の内容:

  1.  品種等の名称
  2.  飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模
  3.  適切な給餌及び給水の方法
  4.  適切な運動及び休養の方法
  5.  主な人と動物の共通感染症その他の当該動物がかかるおそれの高い疾病の種類及びその予防方法
  6.  遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内容
  7.  性別の判定結果
  8.  不妊又は去勢の措置の実施状況(哺乳類に属する動物に限る)
  9.  当該動物のワクチンの接種状況
  10.  (1)から(9)までに掲げるもののほか、当該動物の適正な飼養又は保管に必要な事項
第二種動物取扱業者の場合

動物の譲渡業者の場合

情報提供の方法:譲渡しをしようとする動物の生理、生態、習性等に合致した適正な飼養又は保管が行われるように、あらかじめ情報提供する。

提供情報の内容:

  1.  品種等の名称
  2.  飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模
  3.  適切な給餌及び給水の方法
  4.  適切な運動及び休養の方法
  5.  遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内容

 譲渡業者がする情報提供の方法に関し、細則がさらに基準省令において定められている(基準省令第3条第7号ネ(3))。

動物の貸出業者の場合

情報提供の方法:貸出しをしようとする動物の生理、生態、習性等に合致した適正な飼養又は保管が行われるように、あらかじめ情報提供する。

提供情報の内容:

  1.  品種等の名称
  2.  飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模
  3.  適切な給餌及び給水の方法
  4.  適切な運動及び休養の方法
  5.  遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内容

 貸出業者がする情報提供の方法に関し、細則がさらに基準省令において定められている(基準省令第3条第7号ネ(4))。

帳簿の備付けと行政の監督

帳簿の備付け等

第一種動物取扱業者の帳簿(法第21条の5第1項)

 第一種動物取扱業者のうち動物販売業者等(動物の販売、貸出、展示、競りあっせん、又は譲受飼養を業として営む者)は、以下の事項を記載する帳簿を備え、記帳し、記載の日から5年間保存しなくてはならない。 

  1.  当該動物の品種等の名称
  2.  当該動物の繁殖者の氏名又は名称及び登録番号又は所在地(輸入された動物であって、繁殖を行った者が明らかでない場合にあっては当該動物を輸出した者の氏名又は名称及び所在地、譲渡された動物であって、繁殖を行った者が明らかでない場合にあっては当該動物を譲渡した者の氏名又は名称及び所在地、捕獲された動物にあっては当該動物を捕獲した者の氏名又は名称、登録番号又は所在地及び当該動物を捕獲した場所)
  3.  当該動物の生年月日(輸入等をされた動物であって、生年月日が明らかでない場合にあっては、推定される生年月日及び輸入年月日等)
  4.  当該動物を所有し、又は占有するに至った日
  5.  当該動物を当該動物販売業者等に販売した者又は譲渡した者の氏名又は名称及び登録番号又は所在地
  6.  当該動物の販売又は引渡しをした日
  7.  当該動物の販売又は引渡しの相手方の氏名又は名称及び登録番号又は所在地
  8.  当該動物の販売又は引渡しの相手方が動物の取引に関する関係法令に違反していないことの確認状況
  9.  販売業者にあっては、当該動物の販売を行った者の氏名
  10.  販売業者にあっては、当該動物の販売に際しての情報提供及び当該情報提供についての顧客による確認の実施状況
  11.  貸出業者にあっては、当該動物に関する情報提供の実施状況並びに当該動物の貸出しの目的及び期間
  12.  当該動物が死亡(動物販売業者等が飼養又は保管している間に死亡の事実が発生した場合に限る)した日
  13.  当該動物の死亡の原因(動物販売業者等が飼養又は保管している間に死亡の事実が発生した場合に限る)

第二種動物取扱業者の帳簿(法第24条の4第2項)

 第二種動物取扱業者のうち犬猫等の譲渡しを業として行う者は、上の事項を記載する帳簿を備え、記帳し、記載の日から5年間保存しなくてはならない。

記帳事項の届出(法第21条の5第2項関係)

 次の規定は、第二種動物取扱業者には適用されない。

 第一種動物取扱業者のうち動物販売業者等は、所定の期間ごとに、以下に掲げる事項を都道府県知事に届け出なくてはならない。

  1.  当該期間が開始した日に所有し、又は占有していた動物の種類ごとの数
  2.  当該期間中に新たに所有し、又は占有した動物の種類ごとの数
  3.  当該期間中に販売若しくは引渡し又は死亡の事実が生じた動物の当該事実の区分ごと及び種類ごとの数
  4.  当該期間が終了した日に所有し、又は占有していた動物の種類ごとの数
  5.  その他環境省令で定める事項

所定の期間(施行規則第10条の3)毎年4月1日から翌年の3月31日までの期間。新たに第一種動物取扱業の登録を受けた場合にあっては登録日から登録を受けた年度の3月31日までの期間。

届出の締切:毎年度5月30日

その他の帳簿の備付け等

 動物愛護管理法で定められている帳簿に加え、基準省令では次の台帳を備え、いずれも5年間保存することが義務付けられている。

第一種動物取扱業者が備える台帳

  1.  飼養施設の清掃、消毒及び保守点検の実施状況について記録した台帳(第2条第1号イ(3))
  2.  販売業者、貸出業者及び展示業者が販売、貸出し又は展示の用に供するために動物を繁殖させる場合にあっては、動物の繁殖の実施状況について記録した台帳(第2条第6号ハ)
  3.  動物の数及び状態を確認するための一日一回以上の巡回の実施状況について記録した台帳(第2条第7号ム)
  4.  動物の仕入れ、販売、競り等の動物の取引状況(販売先に係る情報を含む)について記録した台帳(第2条第7号エ)

第二種動物取扱業者が備える台帳

  1.  動物の譲受け、譲渡し、繁殖、死亡等の取り扱う動物の増減の状況について記録した台帳(第3条第7号ヰ)

第一種動物取扱業者の帳簿の取扱い(基準省令第2条第6号ニ)

 販売業者、貸出業者及び展示業者は、他の販売業者、貸出業者又は展示業者に犬又は猫を譲り渡す場合、2番の台帳の写しを譲受人に交付する。

帳簿の省略(基準省令第2条第7号エ後段及び第3条第7号ヰ後段)

省略可能な台帳:

  • 第一種動物取扱業者が備える4番の台帳
  • 第二種動物取扱業者が備える1番の台帳

台帳省略の条件:

  • 第一種動物取扱業者が法第21条の5第1項に基づく帳簿を備え付けている。
  • 第二種動物取扱業者が法第24条の4第2項に基づく帳簿を備え付けている。

都道府県知事の報告徴収と検査(法第24条)

 都道府県知事が必要であると認めたとき、都道府県知事は、以下の事項を求めることができる。

  • 飼養施設の状況、取り扱う動物の管理の方法その他必要な事項に関しての報告
  • 都道府県の職員による事業所その他関係のある場所への立ち入り、飼養施設その他の物件の検査

都道府県知事の勧告と命令(法第23条)

動物の管理の方法等の改善勧告

勧告発出の基準:動物取扱業者の基準を遵守していないと都道府県知事から認定されたとき

内容:都道府県知事は、期限を定めて、取り扱う動物の管理の方法等を改善すべきことを勧告する。

措置勧告

勧告発出の基準:

 下記のいずれかの事例が都道府県知事から認定された場合。

  1.  第一種動物取扱業者のうち動物販売業者がその動物の販売に際して行う情報提供の規定を遵守していない。
  2.  第一種動物取扱業者がその動物取扱責任者に動物取扱責任者研修を受けさせていない。
  3.  犬猫等販売業者が幼齢の犬若しくは猫に係る販売等の制限に関する規定を遵守していない。

内容:都道府県知事は、期限を定めて、必要な措置をとるべきことを勧告する。

措置命令

命令発出の基準:動物取扱業者が都道府県知事の勧告に従わないとき

内容:都道府県知事は、動物取扱業者が都道府県知事の勧告に従っていない旨を公表し、その勧告に係る措置をとるべきことを命令する。

終わりに

 ここまで、登録・届出手続を中心に動物取扱業の制度を説明してきました。

 動物取扱業の制度は、表面的には手続中心に見えますが、実際には基準省令に基づく細やかな管理が求められます。

 事業者の皆さんは、登録や届出の手続ばかりでなく、その日常業務の管理についても行政書士のサポートを求めるとよいと思います。

  1. 施行規則第3条第1項第4号 ↩︎
  2. 施行規則第3条第1項第5号 ↩︎
  3. 法第10条第1項 ↩︎
  4. 基準省令第2条第5号イ(1) ↩︎
  5. 法第24条の2の2 ↩︎
タイトルとURLをコピーしました