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(終活マガジン第15号)実家の片付け、生前整理、遺品整理のお役立ち情報

終活・相続

 実家の片付けや遺品整理で出てきた物品の中には売却するにしても売却前に名義変更等の手続きが必要なものもあれば、相続税の物納に使えるものもあります。今号の記事は、親の持ち物の生前整理又は遺品整理に関して役に立つ、遺品の整理で発生する手続きを説明します。

自動車の名義変更等

 自動車を相続したら自動車の名義を相続人に変更をしなければその自動車を使用することも売却することもできず、廃車にすることもできません。相続後にその自動車を一度も使用せずに廃車にするのであれば廃車手続(抹消登録)をします。また、相続した自動車が自動車ローンを組んで購入されたものであり、その所有権が自動車の販売会社や信販会社にある場合、その会社に自動車を引き取ってもらうことも処分法の一つとしてあり得ます。相続した自動車の車検証を見ればその自動車の真の所有者が誰であったのか確認できます。

 相続した自動車に自動車ローンが残っている場合、信販会社に申し出てローンの処理について話し合い、それから自動車の名義変更の手続きを勧めます。自動車の名義変更は、普通自動車の名義変更では国土交通省運輸局の運輸支局へ、軽自動車の名義変更では軽自動車検査協会の支局へ必要書類を提出し、手数料を払い込むことで行います。

自動車名義変更の必要書類

普通自動車軽自動車
移転登録申請書自動車検査証変更記録申請書
手数料納付書申請手数料無料
自動車検査証自動車検査証
遺産分割協議書又は遺言書不要
戸籍謄本・戸籍全部事項証明書*又は法定相続情報証明書戸籍謄本・戸籍全部事項証明書*又は法定相続情報証明書
新所有者の印鑑証明書
(実印の証明用)
新所有者の押印(実印)新所有者の押印(認印)
新所有者の住所を証する書面
(住民票又は印鑑登録証明書)
新所有者の住所を証する書面
(住民票又は印鑑登録証明書)
自動車保管場所証明書**
自動車使用の実態に応じてその他の書類ナンバープレート(管轄の変更がある場合)

* 被相続人の死亡が確認できるものに限ります。 ** 自動車の新旧使用者が自動車を保管する場所に変更がない場合は不要です。新保管場所を管轄する警察署が発行した発行から1か月以内の証明書が必要です。名義変更の代行を依頼する場合、委任状又は申請依頼書も提出します。

日本刀等

 銃砲や刀剣類は、法令等に定めのある場合を除き、所持することが禁じられています。しかしながら、美術品又は骨董品として価値のある火縄式銃砲等の古式銃砲又は美術品として価値のある刀剣類は、所有者の住所地の都道府県教育委員会で登録することにより所持することができるとされています。ここでは、東京都教育委員会のホームページを参照して、日本刀を相続することになった場合を例として、その相続に必要な手続きを説明します。

登録証がある場合の手順

 日本刀を所有していた被相続人が遺言を遺さずに死亡し、その日本刀の存在を知らなかった相続人が被相続人の遺品整理の際にその日本刀を発見した場合を例として説明します。銃砲刀剣類は、その登録証と一緒に保管することが義務付けられています。刀と一緒に登録証が見つかった場合と見つからなかった場合の手続きの流れを説明します。

  1. 登録証を探す
  2. 登録証が見つかった場合、相続によるその刀の新所有者は20日以内にその登録証を交付した教育委員会に所有者変更届出書を提出して手続きが完了します

登録証が見つからない場合の手順

  1. 登録証を探す
  2. 登録証が見つからなかった場合、所轄の警察署に連絡し、その後で発見届を警察に提出する
  3. 所轄警察署から交付された発見届出済票を受領する
  4. 都道府県の教育委員会文化財保護担当に申請書を提出して次回の登録審査の予約をする
  5. 審査会当日に会場で教育委員会文化財保護担当から送付された審査会通知文書、身分証明書、及び警察から交付された発見届出済票を提示又は提出し、審査手数料を納付する
  6. 審査を受けて登録が認められた刀には登録証が交付され、相続人がその刀の新しい所有者となる

 新所有者が住所変更を行う場合、住所変更届出書の提出も義務付けられています。

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